UFFOが運営するフードファイター小林尊の公式blogです。
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July 23, 2006

8月のコンテスト


帰国して、またまた時差ボケになっちゃってますが、次の大会が
8月5日に予定されてます。
ゆっくり休みたいなぁってのが本音です。
それに11月頃にはクリスタルのハンバーガー世界大会があるのだから、
そっちに合わせて準備していったほうが良い結果になると思うんですが、IFOCEの指名という事で・・・。
個人的な理由ばかり優先させちゃいけませんよね。

ホットドッグコンテストからそれほど経っていないので、
肉体的には明日からトレーニング初めても、大会までに十分な調整ができると思います。

問題は精神面。
大きな大会が終わって気が抜けているので、気持ちの立て直しが鍵です。
どうも今のところ気持ちが乗ってきません。
初めての大会は厳しい気持ちで向かわないと知らず知らずに
甘えがでてしまいやすいというのに。

これから徐々に気持ちを大会に向けていきますね。
ただ、日本を発つ日も決まっていなくて、自分は本当に出場するの?って気になってたりします。






話は変わりますが、タイムズ・スクウェアでこれを発見!!

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新井さんのポストカードです。

使わずに、飾ります。


July 16, 2006

2006ホットドッグコンテスト その3


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僕にとって連覇への道のりは、すごーくすごく大げさに言うと人生の縮図。
人生では多くの事を経験して成長していくけど、
人生を濃縮して味わっている感じがしています。

だって、競技で感じる肉体的な苦痛や精神のアップダウンは、
真剣になればなるほど、連覇を重ねれば重ねるほど、
その感覚が強くなっていくから。

例えば記録がのびた時の達成感、応援してもらえる高揚感、
追い込まれたときの緊張感、味わった事のない胃の痛みなどがそうです。

普通に生活していたら会えないかもしれない自分と
遭遇する事ができます。
それが、フードファイトの一つの楽しみであり、
僕にとっての連覇の魅力なのです。
(スポーツ好きの人ならわかってくれるかな?)

それはフードファイトが、心地よい汗や冷汗、脂汗といった、
他のスポーツでかく汗と同じ汗がかけるって事でもあります。
肉体的にだって、能力やスキルの向上、大会に向けての調整など
スポーツと同じ側面をもっています。
認めてもらうために大いに強がっている時期もあったけれど、
アメリカ選手と話したり闘ったりしているうちに、これはもう
スポーツ以外のなにものでもないなぁと素直に感じています。

試合中に僕は味わおうとはしません。
噛み切る、噛み砕く、飲み込む、押し込む、つぶす、回す・・・そういった
勝つために必要なテクニックの中に‘味わう’が
僕にとってはないからです。
なにより、永遠のテーマが味を離れた世界で試合する事ですし。

今大会のホットドッグは一本目から味を覚えていませんし、
終盤に優勝を確信した後でも、確実に勝つための安全なスピードには
落とさなかったので、自分の考える競技者の姿勢としては
理想に近いと思っています。

多くの人は、それが誰であろうと僕を負かした選手こそが
たくさんのものを得ると考えていたかもしれません。
でも、僕がそうであったように、他の選手も勝って得るものより、
勝つまでの過程で得るもののほうがより多い気がします。

この大会のために一年間努力してきて、12分間を真剣に闘った選手なら
きっと誰もがみんなたくさんのものを得て来年につなげる事と思います。
また、連覇がかかった僕の挑戦だって、試練が多いかわりに、
多くのものを得るチャンスを秘めているはずですから僕も負けじと頑張ります。

強いプレッシャーは、いままで感じていた限界を破る頼もしい力に
かわりますからね。

これから目指す七連覇は、ランスが見た世界です。
実際には癌の克服後の七連覇なので圧倒的にスケールが違いますし、
まともに比較すると自分でランスを侮辱しているようで嫌なのでしませんが。

それでも七連覇までの道のりでどんな経験ができるのか
ドキドキしています。
みなさんも今年の大会は結果がわかるまでドキドキしたでしょ?
今年もまだ試合がいくつか予定されていますから、
是非ドキドキを楽しんでください。
それもスポーツの醍醐味の一つなんですから。

11月、ランス・アームストロング選手を応援に行こうと思います。
応援してくれる人がいる事がどれほど力になるかわかったから。
そしてまた、記録を更新して優勝できるように頑張ります。




誤解がないように補足します。

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アメリカの選手は食べ物に対しての感謝はちゃんともっています。

僕がそうであるように、競技に参加する以上、競技で使用される食べ物や
その生産者への感謝の気持ちは本気で勝負をする事、記録をのばす事で
表現したいんじゃないかなぁ。

その分、味については食事で堪能しています。
みんなでおしゃべりしながら食べる時なんてとても楽しいですよ。
その雰囲気だけでお腹いっぱいになっちゃいます。
エリックと食事した時、その少なさもそうだけど、デザートを食べる時に
感慨深げに目をつむっていた事が印象に残っています。
不思議に思って声をかけると、子供の頃のハッピーメモリーといって、
昔お母さんが作ってくれたデザートの味を懐かしがっていました。

実際僕も、競技を離れて普通に食事をすると全然違う感覚になります。
ゆっくり味わって食べられたり、必要最低限の量でごちそうさまっていう権利が与えられている事にとてもホッとしてすごい幸せに感じる時があります。
試合制限時間が終わるまではどんな状況でも、とにかく闘い抜く事に
競技をさせてもらっている感謝の気持ちというか、
使命感か義務感(どっちかわからない)があるからなのかもしれません。
だから、食事では味わって食べていたにしても、理由もなくわざわざたくさん食べようって気にはなりません。

競技をはじめる前、早起きして母が作ってくれるお弁当以外では、
わりとなにげなくしていた食事でしたが、今はもっと‘食べる事’を実感しています。

ただ・・・
味わって食べたり、感謝して食べる事では、食糧の地域格差まではどうにもならない事も感じています。
だからこそ、フードファイトがもっと大きくなって、競技や競技者の得た利益が社会に還元されれば良いなぁって思ってます。


July 11, 2006

2006ホットドッグコンテスト その2


当日、寝不足でした。完全な時差ボケです。
いつもなら寝るのに、機内でやってた南極物語に感動して、
三回も見たのが原因かなぁ。
でも気分的には体調はそれほど悪い感じはしませんでした。試合開始前までは・・・・。


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試合では、最初の1本目からやばいなっと感じました。
身体の疲労が明らかに取れてなくて、思うように飲み込めないのです。
疲労が取れていない、こんな経験は初めてではありません。
だから、気持ちの準備はありました。
仮に、思い通りのスピードがでなかったとしても、焦らずに時を待とうと。
練習通りにいかないからといって焦っても仕方ない。
できない事にいつまでもこだわらず、その分の力をできる事に注ぐ。
身体の小さい現実を受け入れ、その分他のあらゆる面を鍛える事で補って
体格差を埋めてきた、僕なりの生き残る方法は、闘う方法でもあるんです。

試合中、ジョーイが疲労するのを努めて冷静に待っていました。
後半ジョーイを抜いた時に、僕は勝利を確信して、
さらにペースを上げました。
スタートから思うようにいかなかったけど、結果的に一応は新記録で優勝する事ができました。


実はこの優勝には、クッキーの引退にたいして僕なりの感謝の意味が含まれています。
(もし僕が勝ったら一緒にステージに立ってほしいとお願いしたくらいです)
クッキー、本当にお疲れ様です。
僕らがこうして競技を楽しめるのも、クッキージャービス、チャールズハーディといった大先輩が競技を支えてきたからです。

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そして、精神的な支えになってくれたみなさんに良い報告ができることを
本当にうれしく思います。

また、今回は、アメリカの期待という強いプレッシャーに苦悩しながら、
素晴らしい闘いをしたジョーイや他の選手にも拍手を送ってあげてください。

試合前、選手にとって応援してくれる人がどれほど大切なのか気づけてよかったです。

今回の演出も、それを気づかせてくれた訳だし、悪くないよね(笑)

それに主催者は大会を盛り上げるためにやっているのに、
ナーバスになり過ぎてネガティブ思考になってた事を反省しなくちゃ。

アメリカの仲間たちと一緒に、みんなで大会が大きくなって欲しいと願って
やってきたはずなのに、一人だけ自己中心的な発言に走った事を反省しなくては。

今後は少しでもアスリートらしい態度でいられるように心がけます。
罪滅ぼしではないけれど、競技を大きくするために、
自分が人柱になる気持ちをわずかでも心の奥において頑張っていきます。
大勢の支えがあるから、ちょっとずつならそう難しい事でもないですよね(笑)


小国からのメッセージです。

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「大会は、自分の納得の行かない記録でしたが、
そのぶん次回に向けてその力をぶつけるつもりです。

今年の試合は僕にとって非常に良い経験になりました。
最後に現地にきてくださった方、日本からエールを送ってくださった方、
応援ありがとうございました。

これからも頑張ります!」

小国 敬史

July 09, 2006

2006ホットドッグコンテスト その1


今年に限ってやけに日本対アメリカを演出する主催者に、
一時期モチベーションがかなり下がりました。

試合をする事自体が、ばからしい事のように思えたのです。

僕はアメリカを愛し、アメリカの選手を愛し、
これまで五年間アメリカの大会を中心に闘ってきました。
(決して日本が嫌いという意味ではないですよ)

少しづつ日本人以外のファンも増えてきて、本当にうれしかったし、
アメリカの大会が大きくなって欲しいと願い、競技のイメージを悪くしないよう、チャンピオンらしく振舞うために努力してきたつもりでした。
積極的に取材にも応じてきたのに。

なのに今年になって(50本食べた選手がでてきたからといって)いきなり、日本対アメリカ。
いきなり開催国で、僕への敵対心をひどくあおるような盛り上げ方をされてかなしくなりました。

もし勝っても、賞賛される事がないような気さえしていました。

個人個人が己の限界に挑戦しているのに、国の対立関係を
必要以上に大きく持ち出す事に抵抗感があったし、
生まれた国なんて関係なく、一選手として純粋に受け入れてもらいたいと願っているのに。
それを信じているから僕はいろいろな国で試合をするのが楽しかったりします。

裏切られた様なむなしさから、何人かの選手に僕はこう言いました。
ジョーイがヒーローで僕はヒールなんだねって。

レッグズやティム(eater X)は、そんな事ないよって言ってくれ、
ボビーも僕をなだめてくれた。
「もし会場で小林に野次がとんだら、小林ファンが絶対許さねえよ。
喧嘩になっちゃうぜ。五年も頑張ってきたんじゃないか。
だからいっぱい見方いるよ。ファンを信じろよ。」


僕はハッとした。日本から今きっと念を送ってくれているし、
アメリカにだって、たくさん僕を応援してくれるファンがいる。
それを考えたら勇気が沸いてきた。
勇気が沸くという表現が本当にぴったり。

前日だってメディア会見のあと、ジュースを買いにスーパーに行く時、
一人じゃ危ないからと何人も僕についてきてくれた。
直前には控え室で、「kobyが勝ってくれたら本当にうれしい」と
言ってくれたアメリカ選手が何人かいたし、会場では
たくさんのアメリカ人のファンが声援を送ってくれた。
日本から来てくれた人だっていた。

日本対アメリカを主催者がこれだけアピールしても、僕を応援してくれる
人の気持ちが変わっていない事に感動しました。

日本の代表、というある意味僕自身とは関係ない応援の為だけではなく、
純粋に小林尊を応援してくれている人がたくさんいる事に感動したのです。


試合前から望みもしない雰囲気と闘う必要があったけれど、
僕はファンやまわりの仲間の力で次第に自分を取り戻していった。

もしヒールにされるならそれでもいいや。
大会が盛り上がるならヒールでもアウェイでもなんでもいい。
でも、僕を応援してくれる人の中ではヒーローでありたい。
そういった闘いをしよう。王者として堂々とした闘いっぷりを
ファンにみてもらおうじゃないかと思った。


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リフトが上がりきった先で見た景色は、これまで見たどんな景色より素晴らしく感じました。
イエローのベルトより、ファンに包まれたようなあの感覚の方がよっぽど価値があると思う。